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2012-2013年の都市・建築・言葉 アンケート  ..t      返信
 
  メモ

http://10plus1.jp/monthly/2013/01/enq-2013.php#2193

●A1
東京国立近代美術館リニューアル/
常設展示室のリニューアルをする機会をいただきました/1969年に竣工して10年前に耐震と増床の改修が行なわれたものに、新しい時代のニーズに合うようレイアウトや動線の見直しをしたものです/空間としての変更の小ささ/先行するデザインへの上書きの小ささ/に比して、新しいかたちでの運営と近代美術館というブランドの運用の再考という側面が大きかったことは、とても重要なことだと思いました/そしてそれらが履歴として蓄積され、次代に繋がっていけばいいと思います/

東京スカイツリー/
東京のどこからも見えるということが風景を変えてしまった気がします/これほど巨大な都市のなかで、もはや中心性や象徴性ということでもない/その証拠に/?/それは茫漠と広がる街並みの周縁にいつも現われます/そのたびに、自分とのあいだに街並みの厚みを想像させてくれます/1/1と1/10000の知覚スケールが同時にあるような感覚を与えてくれるのです/

Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち/3D/
溢れる生命力/情熱/鍛えられた肉体/そしてパフォーマンスに、終始圧倒されてしまいました/それらは彼女のつくりだす無数の思考と技術の総体のように思えて、つねに瞬間を凝視しているような錯覚に陥っていきました/各瞬間ではダンス/ダンサーの区別はできないのです/そしてまだ粗いこの記録方法の精度が上がってくると、ダンス/ダンサー/映像という違いさえも意味をなさないものになるかも知れない、と思いました/記録/アーカイブということの面白さ/そしてそれ自体が美しい表現になっていること/

●A2
国立近現代建築資料館/国立デザイン美術館/など
近年ますます状況や現象やコトといった、素材や形態がないアートやデザインが増えてきていると思います/しかし一方でテキストや写真によるドキュメンテーション/レクチャーによるプレゼンテーションなど、その記録/アーカイブの方法が、ぼくにはいまひとつピンと来ません/素材や形態がない代わりにメソッドやパフォーマンスの精度が上がりつつあることに、記録/アーカイブの方法が追いついていないのではないかと思えるからです/これらの記録方法へのアクセスと追体験のしやすさなどが付加されると、よりソーシャルな問題系への貢献度が上がる気がします/表現形式と表現形式のあいだには、そこから抜け落ちた、うまく伝わったらもっと素敵に思えるような断片がたくさんある気がしています/そんな断片の記録/アーカイブ/展示の難しさと面白さが、新しい美術館で見られたらいいなと思います/

●A3
震災のあった2011年、三宅島に何度かリサーチに行く機会がありました/三宅島は2000年の噴火で全島避難指示が発令されて、5年後に解除されたという経緯があります/しかし戻ってきた島民は元の半分にもなりません/長く島を離れてしまうと、避難地で新たな生活が根付いてしまうのでしょう/戻って来ても、いまでも発生し続ける火山性ガスを避けながらの生活を余儀なくされています/しかしきれいな海や希少な野鳥を愛する人々が新たに訪島したり住み着いたりして、新しいコミュニティも生まれつつあります/三宅島はちょうど、東北被災地の10年後の姿かも知れないと、そのとき思いました/その後、南三陸町の長清水というところで宮城大学中田千彦研究室でされている高台移転計画に、ほんの少しだけ協力させていただく機会を得ました/もう少し広く見てみると、自然災害や戦争によって、住み慣れた地を奪われて遠く避難したり進まない復興のそばで完全ではないかたちで住み続けなければならなかったりするようなことが、世界ではまだまだ多くあるようです/それらは散発的で直接的な関連性はないけれども、なにか地続きの課題が見えてくるようなスケールがある気がしています/アーキエイドとバングラデシュ・サイクロンセンターに取り組んでおられる大阪工業大学の前田茂樹氏の行なっているようなことが、あるいはそこから得られる知見が、たいへん重要で有意義なものになっていけば素晴らしいなと期待しています/
..2013/05/24(金) 00:30  No.3395





  




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