東京のヨシノボリ
投稿者: Biwayoshi ..ナンヨウボウズ級(109平方メートル)
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2017/07/21(金) 20:49 No. 4604 |
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お言葉に甘えてまた投稿します。
今回は東京都の某水系で採集したヨシノボリになります。 採集河川では外来のカワヨシノボリが大量に定着しており、在来(?)と思われるようなトウヨシノボリ系の個体は本当にわずかです。
そんな中で写真のものがとれまして、個人的には琵琶湖らへんの輩(琵琶湖橙色型)では、と思っています。
明らかに他の在来トウヨシノボリ系、東日本型でしょうか、とは違う雰囲気ですので、外来なのは間違いないと思っていますが、琵琶湖以外の橙色型の可能性も一応… ということで(?)またご意見を聞かせていただきたいです。
皆様よろしくお願いします。
5平方メートル のエサ場を確保しました。
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投稿者: たろう [URL] ..2017/08/02(水) 00:40 No.4605 |
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どうも、こんばんは〜。 お返事が大変遅くてすみません。。。
カワヨシノボリかそれに近いヨシノボリの首都圏での定着ぶりはすごいですよね。 あまりに多いので、トウヨシノボリ類が混在している可能性を全然考えていませんでした。。。
で、写真の個体、体色の出方が淡い状態なので難しいですが、おっしゃるとおり、雰囲気から、頬の斑点の入り方、鋭く伸びる背びれの形など、西日本のトウヨシノボリとの交雑をうかがわせるものがありますね。
逆に在来らしさがどこかにあるのかというと、個人的には、体色の淡い状態にもかかわらず、 腹部の側面の黒い点列の間にも橙色が見えるあたりは、もしかしたら在来の特徴を残しているのかも、と思いました。 まあ、こうなるとすべて感覚的なもので、実際はどうだかわからないですね。。。
ちなみに、この個体は川の流れのある所にいましたでしょうか。 東日本のトウヨシノボリ類も何タイプかいるのではと思っていますが、大河川水系の在来集団は移入の影響を受けているところが多いものの、 たまに在来っぽい特徴を強くもっている個体に出会うことがあります。
あくまで個人的な経験による少ない事例だけですが、川岸に近いところや流れのない深みなどではどれだけ捕まえてもみんな西日本ぽいのに、同じ水系の瀬で捕まえてみると在来っぽい特徴の個体がいくらか混じっていたことがあります。
つまり、在来らしさは形態だけでなく、生態にも残っているのかも、とそれ以来思ったりしています。
東日本の河川型のトウヨシ在来集団ってどんな姿だったのか、今となっては分らなそうなのがとても残念で悲しいですね。。。 また、カワヨシ類の分布拡大があまりに急速で、恐ろしいものがありますね。
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投稿者: Biwayoshi ..ヨロイボウズ級(165平方メートル) ..2017/08/03(木) 23:15 No.4606 |
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こんばんは ありがとうございます。
写真の個体は川の流れの早い瀬の石の下にいました。
おっしゃる通り、浅い流れの無い場所はカワヨシ系の小さいのが群がっている感じです。 わずかに採れる在来っぽい個体は流れがそこまで早くない瀬にいるイメージがあります。
個人的に、東京・神奈川で完全に在来だと思えるような個体群は、川で見る機会がほとんどありません。と言うより、見たことがないかもしれません… 逆に、と言うと変ですが、千葉の辺りでは用水路やそれにつながる河川などで在来っぽい個体が多いように思います。カワヨシ系も千葉では見たことがないです。
池などの止水域はまた別で、在来だろうな、と思う個体に出会う機会が多いです。
東日本のトウヨシノボリ類は、河川、池や沼、用水路など生活史が異なる集団が多様だったのだろうな、と想像しているのですが、おっしゃる通り、今となっては手遅れの感があって残念です…
写真は東京の学校近くの池で見られる個体たちです。 色彩が多様です。
56平方メートル のエサ場を確保しました。
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投稿者: たろう [URL] ..2017/08/10(木) 01:07 No.4607 |
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どうも、こんばんは〜。 僕も、東京・神奈川の川では見ないですね。
20年ほど前、当時僕は今ほどトウヨシノボリ類の集団差に興味をもっていなかったのが非常に悔やまれるのですが、 神奈川県の某河川で採集したトウヨシノボリ類のオスが背びれの伸びない個体だったのを覚えています。 それを思い出して同じ場所に行っても、今は背びれの大きなオウミヨシノボリ的な個体しか見つかりません。
また、これも同感なのですが、千葉の川には在来っぽい集団がいますね。それがカズサヨシノボリと呼ばれる仲間のようで、いくつかの集団しか見ていないので何とも言えませんが、これは神奈川の川の在来とは別のヨシノボリだなと思った記憶があります。
首都圏の池を巡ってみても複数タイプいるように思われ、そのうち一つがクロダハゼだとしても、また別のものがいるのは間違いないように思います。 身近なヨシノボリでも興味が尽きません。。。
写真の個体は、オスの第1背びれの伸び方や尾びれの赤茶色などが特徴的ですね。また、上段の個体の方が中段の個体よりも尾柄部が細く見えるのも興味深いです。 この個体たちがいる池は川とつながっていますでしょうか。 私も以前体型がのバリエーションがある集団を見たことがあるのですが、いろんな個体を見て想像するに、川から上がってくる個体がたまに出現して遺伝的な交流が起きているのではないかなと思ったことがあります。 自然界でもいろんなことが起きながら、バランスを保っていくんだなぁという感じがしますね。
トウヨシではないですが、先日仕事で神戸に行った帰りに寄り道してカワヨシノボリを捕ってきました。もともとカワヨシがいる川だと思いますが、移入の影響もゼロではないのかも、というのを、いまやカワヨシについても頭の片隅に置いておかなくてはいけないかもしれませんね。
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投稿者: Biwayoshi ..コンテリボウズ級(313平方メートル) ..2017/08/10(木) 21:48 No.4608 |
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こんばんは
写真のカワヨシ、渋いですね。 東京都某河川の黄色みが強いカワヨシしかなじみがないので、各地域いろいろなタイプを見てみたいです。
写真の個体の生息地ですが、川とはつながっていない閉鎖空間です。 もともとは湧き水由来だったそうなのですが、今はポンプでくみ上げて循環しているという話です。 なので夕方5時を過ぎると池に流れ込む「滝」の流れが途絶える、という何とも人工的な池です…
今まで採集してきたその池のクロダハゼ(仮)を写真にまとめてみました。 大方の個体は背びれが中途半端に伸長しており、稀に発達が弱く3角形になったり、先談の個体のように大きく伸長する個体が見られます。 おっしゃる通り、全体的に♂は赤みが強い個体が多い印象です。 ♀は背びれの先端がオレンジに色づいている個体が多い印象で、とてもチャーミングです。
おっしゃる通り、「川の個体との遺伝的な交流」が起こっている河川系はありそうですね。 ただ、この池では当てはまらないようで… しかし何十年か前にヘラブナ等の放流があったそうで、そういったことで他集団との交流があったのかも、と思ったことがあります。
これもおっしゃる通りなのですが、「クロダハゼ」の中に複数のタイプがあることは間違いないように思います。 在来クロダハゼ(仮)がいる止水域はもともとは河川系につながっていたことは間違いないでしょうから、個人的には各止水域のクロダハゼ(仮)は河川型の「クロダハゼ」からそれぞれ独自に進化した可能性もあるだろうと考えています。 キバラが滝の上で平行進化したのと似たイメージです。 宜しければご意見伺いたいです。
この夏中にカズサヨシノボリ(仮)を見に行こうと思っています。 またよろしくお願いします!
148平方メートル のエサ場を確保しました。
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