西表島のヨシノボリ
投稿者: Biwayoshi ..ゴマハゼ級(6平方メートル)
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2017/07/06(木) 20:01 No. 4595 |
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いつも貴サイトを拝見しております。 初めての投稿になります。
今年の3月に西表島に行きました。 写真はその時にとれたヨシノボリで、キバラと思っています。
6平方メートル のエサ場を確保しました。
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投稿者: Biwayoshi ..ヒナハゼ級(17平方メートル) ..2017/07/06(木) 20:05 No.4596 |
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続いてクロヨシと思っている個体です。
現地で同定したのですが、改めて見てみると自信が無くなってきました…
11平方メートル のエサ場を確保しました。
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投稿者: Biwayoshi ..ヒナハゼ級(17平方メートル) ..2017/07/06(木) 20:11 No.4597 |
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2つ目の個体集団の水中写真です
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投稿者: Biwayoshi ..ピーコックガジョン級(35平方メートル) ..2017/07/06(木) 20:14 No.4598 |
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最後になります。 これも2つ目の個体集団の水中写真です。 水中写真は同行者が撮影したものになります。
皆様同定お願いいたします。 同定の決め手となったポイントなども教えていただけると幸いです。
18平方メートル のエサ場を確保しました。
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投稿者: たろう [URL] ..2017/07/09(日) 03:08 No.4599 |
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Biwayoshiさん
どうも、こんばんは〜。 いつもご覧いただいてありがとうございます!
いま現在はサイト本体の更新が全然できていなくて、 おかげさまで掲示板にたまに投稿をいただく程度になってしまっていますが、 どんなに動きがないように見えても、レスが遅くても、 黙って自然消滅することはありませんので、今後ともよろしくお願いいたします♪
さて、写真の投稿、ありがとうございます。 キバラヨシノボリは久しく会っていなくて、写真を拝見して恋しくなりました。
1枚目、No.4595 の個体はキバラヨシノボリで間違いないと思います。 2枚目、No.4596 の個体は、1枚目よりは若干自信が弱いですが、キバラヨシノボリだろうと思います。 3枚目、4枚目の水中写真の個体も、たぶんキバラヨシノボリかな、と思いました。
問題は、どうしてか、というところですよね。 キバラもクロヨシも、ご存知の通り体調や気分で体色が大きく変化するので難しく、感覚的なところも大いにあるのですが、 個人的にいつも一番最初に同定ポイントにするのは、 ・体の側面の模様が一様な赤い鱗のみであること です。
クロヨシは、飼育下に長くいる場合を除けば、ほとんどの個体が体の側面の中央に黒っぽく不連続な1本の線が胸びれから尾びれ基底にかけて走ります。 また、その線の周りに白く輝く鱗がまとまっていくつか並んだり、背中側に濃淡の模様が出て、特に第1背びれと第2背びれの間あたりに淡い色の模様が入るなど、 赤い鱗以外の何らかの模様が出ます。
それに対してキバラは一様に赤い鱗が並ぶ場合がほとんどで、 出るとしても体の側面の中央よりやや背中側に鈍く光る鱗が並ぶくらいで、尾びれ基底部の「ハ」の字の模様も不明瞭な場合が多いです。
そのほかで個人的にポイントとして目を向けるのは、
・尾びれの点列模様が、キバラは上下に広くあり数も多いが、クロヨシは上下にはあまり広がらず中央付近のみに出る場合が多い
・尾びれ端部の黄色が、キバラは光に反射する黄白色とは別に鮮やかな色が出て、その外側にうっすら透明な部分がある場合が多いが、クロヨシは光に反射する色のみがひれの一番端まで染まることが多く、鮮やかな黄色が出るとしても尾びれの中央から上の一部分だけで、下側は青白くなる場合が多い
・第2背びれの後端部の形が、西表のキバラのオスでは丸っこいが、クロヨシは大型になるほど平行四辺形に伸びる場合が多い
・第2背びれの点列模様が、キバラは数が多いが、クロヨシは基底部付近に少数ある場合が多い
・ケースに入れたときの頭部や背びれの黄色の内側、尾びれの黄色の内側の色が、キバラはあまり暗い色にならないが、クロヨシは暗い赤茶色や青みを帯びた茶色など、暗い色が目立つ場合が多い
・頬の斑点模様が、キバラでは数が多く頬いっぱいに広がるが、沖縄県のクロヨシは斑点の数が少ない場合が多い
といった感じのところで、オスは特に婚姻色が出るとまた変わったりもして、1つ2つこの通りにならないことがありますが、 これらを総合的に見ていると、紛らわしい個体って意外と少なかったりもします。
それと、生息地の環境も大きな判別のヒントと考えています。 西表島のキバラは本来、ナンヨウボウズハゼ属の魚やシマヨシもヒラヨシも上がれないような滝の上に高密度で分布する形が多いようです。(島によってはそうでない場合もあるのですが) そのような滝を明確な境として、その上ではクロヨシが稀に登って混じることはあっても99%以上キバラだと思います。
その滝の下にキバラが落ちる場合は、遊泳生活を送る稚魚が滝に流されるケースがほとんどで、その先でさらに流される過程で捕食されるなどして生残しない場合が多いですが、西表島では滝つぼが広くて深く、落ちてきたキバラが滝つぼで成魚にまで多数生残し、クロヨシと混在して生息するケースがあります。
また、西表島以外の何か所かでは、 人為的に建造したダムが分布を分ける滝も沈めて造られた場合や、 道路工事、大規模な落石などの影響を受けてクロヨシがキバラの分布域に侵入してキバラを淘汰、あるいは雑種化の疑いも感じられるようなケースもいくつかあります。
そんなことで、非常に長くいろいろ書きましたが、 こんなことを言っても間違っている場合はあるかと思うのですみません。。。 少しでも参考になれば幸いです〜。
たろうより
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投稿者: Biwayoshi ..ナンヨウボウズ級(100平方メートル) ..2017/07/09(日) 22:46 No.4600 |
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たろうさん
同定ありがとうございます! ポイントもとても分かりやすく教えていただいて有り難いです。 胸のつかえがとれたようです…
後になってしまい申し訳ありません。 追加の情報です。
写真2、3、4枚目 No.4596〜 についてです。 彼らは、魚の目的ではなく、偶然行った林道を横切って流れる河川に生息していました。 一つの淵でしたが、個体数は異常なほど(?)多かったです。 一緒にナンヨウボウズハゼ、ボウズハゼが見られたので、色彩に違和感を覚えつつも、クロヨシと即判断していました。 ですが、宿泊先に帰って改めて図鑑を見てから、どうにも違和感が大きくなり、それから今日に至るまで折に触れて思い出し、悩んでいました。 おっしゃるように、体の模様が一様に単色+赤い鱗のみで、@頬に赤移転が密在、A第2背びれの形など貴サイトより参考にさせていただいた同定点を鑑みても、キバラの様相に見えて仕方ありませんでした。 唯一、クロかなと思えたのは、尾びれの点列が大きく出ないことくらいでした。 さらに、最大の悩み処は、現地で見たたくさんのこの集団の個体の中に、体側中央の不連続な線や、いわゆる鞍状の暗色班など、まさしくおっしゃられたような「クロらしい特徴」を持った個体を、一尾たりとも見なかったことでした。
以上にて、ついに僕の頭ではどうにも結論がつかなくなり、投稿させていただいた次第となります。
ヨシノボリが好きなだけの本当に初心者でして、ご意見するのもお恥ずかしい限りですが、改めてお話を伺い、整理して見るに、僕もキバラヨシノボリ(交雑のお話も含めて)に思えます。
採集の前日、前々日は大雨で、採集したときは収まっていましたが、河川が増水していた可能性もあります。 その時に降ってきたのか?とも思いましたが、それにしては個体数が多すぎるようでした。
東京に帰ってきてから数日後、竹富町の条例でキバラヨシノボリの持ち出しが禁止されたようで、決して狙って行ったわけではないのですが、衝撃的でした。 西表島のキバラヨシノボリ、不明な点が多いうえに、受難なようですね…
長文失礼いたしました。 またご意見を聞かせていただけると幸いです。
65平方メートル のエサ場を確保しました。
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投稿者: たろう [URL] ..2017/07/14(金) 02:52 No.4602 |
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どうも、こんばんは〜。
なるほど、ナンヨウボウズハゼやボウズハゼと一緒に見られたんですね。 僕は西表ではキバラヨシノボリと彼らが一緒にいるところを見たことがなく、彼らはボウズハゼ類の中では下流側にいる種類ですし、彼らより上流までシマヨシノボリが入り込んでいる川しか知らないので、そういう川があるというのはとても興味深いです。
キバラヨシノボリは、いる場所は限られていますが、いるところには多くいる場合が多いので、持ち出し禁止はピンとこない部分もありますが、 減っている場所もあるでしょうし、場所を指定して条例にすると生息地を公開してしまうことになるし、いろいろ難しい判断の末のことなのでしょうね。 特定の種類を保護することが別の生き物の危機を招くケースもあるので、現地に行く機会があったら状況をみてみたいです。
逆に、何の保護も指定もされていない魚でも、一定の範囲において危機にさらされているような場合もありますので、 結局のところ、各自が現場の様子をよく見てその都度判断することが大事なんですよね。
またヨシノボリやボウズハゼ類に出会う機会がありましたら投稿してくださいませ〜♪
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投稿者: Biwayoshi ..ナンヨウボウズ級(104平方メートル) ..2017/07/14(金) 10:09 No.4603 |
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たろうさん
シマヨシノボリが入り込んでるところもあるんですね。 本島などではクロとキバラが一緒にいると聞きますが、行ったことが無いのでいつか見てみたいです。 キバラはキバラでも、何か違うんでしょうか。
保護についてはおっしゃる通りだと思います。 現場の一つ一つで状況は違いますものね。
またよろしくお願いします!
4平方メートル のエサ場を確保しました。
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