これは、ユキコさんの部屋の 前の廊下。フロア担当スタッ フの顔写真と名前が一目で分 かるように、ボードに掲示さ れている。 12時半に病院へ到着。ところが部屋はもぬけの殻。 ユキコさんもお隣のベッドのSさんもいない。 リハビリ? お風呂? どっちにしても中途半端な 時間よね、なんて思いながら同じフロアにあるロビ ーへ足を向けた。 いました,いました。このフロアの住人がみんな集 まって食事をしていたのでした。ゆっくりと自力で 食べる人、介助を受けながら食べる人、そして、ユ キコさんのように鼻の管や胃ろうで栄養を摂る人。 さまざまだけど、皆さん一堂に集まってお食事中だ ったというわけ。ユキコさんは車椅子に座ってテレ ビのまん前に陣取ってた。 「たとえ経管栄養でも、食事のときは体を起 こします」 と、主任看護師さんが言っていたのはこういうこと だったのね。ベッドに横になったままよりはずっと いいと、思いました。
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